官能小説 家庭内盗撮の妄想

官能小説

 

性獣の生贄(1)

― ふたりの人身御供 ―



「はい、目を閉じてください。そして、体の力を抜いて」
 女体が放つ汗の匂いと熱気に満ちた、ダンシング・ミューズのスタジオ。そこに祐一の声が響く。ダンサーたちは肩で息をしている。
「いつも通り、クールダウンしながら、音の流れに耳を傾けて」

 夜間の練習だ。暑い夏も、もうすぐ終わろうとしていた。定期公演に向けた練習は、順調に進んでいる。
「心拍が落ち着いてきた方から、床に仰向けになって目を閉じて。そして、音の流れに身を委ねる自分をイメージしてください」

 練習の最後に祐一がしている、リラクゼーションを兼ねたメンタルトレーニング。ダンサーは約15人。軽く体を動かしていた彼女らが、徐々に床に腰を下ろし、寝転んでゆく。スタジオの隅に置かれたスピーカーからは、かすかに川のせせらぎが聞こえてくる。

「安らげる風景、懐かしい景色をイメージしましょう。あなたは、その中で心からくつろいでいます。ほら、余分な力が抜けてきた」
 全員が仰向けになったのを確認して、祐一は誘導を始める。大半の者のレオタードの胸は、まだ大きく上下している。

「風が優しく吹いています。涼しくて心地よい。誰もいない。あなた一人です。とてもくつろげる、あなただけの空間です」
 目を開けている者がいないのを確かめてから、祐一は奥の方の床に横たわっている美子の方に視線を向けた。

 小ぶりな胸、引き締まったウェスト、そして標準よりも大きな尻。決して理想的なプロポーションとは言えないだろうが、祐一は美子が最高だと感じる。もちろん、祐一が彼女に惹かれるのは、肉体以上に精神的な要素が大きい。

 数ヶ月前に同じこのスタジオで、美子をだまして犯した。その後で仲間と輪姦して弱みを握り、自分たちの言いなりにさせる予定だった。いつものやり方だ。しかし、途中でその考えを捨てた。それは、美子のまっすぐで気高い心根に、惹かれていったからだ。

 父親の失踪で一旦は失われた世界が、美子との出会った事で取り戻せた。祐一は、そう感じてる。愛する人を心から信じ、本物の喜びをその女性と分かち合いたい。美子となら、きっとそれが出来る。彼女は単に魅力的なだけでなく、信じるに足る人間だから。

 美子と彼女の夢を、何としても守りたい。伯父や正木たちに、彼女の存在を知られてはならない。祐一が強くそう感じ始めたのは、中央政界の要人を接待するために、伯父が用意しようとしている饗宴の内容を聞かされてからだった。




 由真を輪姦した日の夜遅く、祐一は坪井邸を訪問した。書斎に通されると、帰って来てすぐにシャワーを浴びたのだろう、バスローブに着替えた伯父が待っていた。濡れた髪をオールバックにして、水割りのグラスを手に、ソファでくつろいでいる。

「遅くなりました」
「おお、来たか。まあ座れ。お前もどうだ、一杯?」
「いえ。今日は車で来ましたから」
 向かい側の席に腰を下ろしながら、相手の様子を観察した。どうやら、機嫌は悪くないようだ。

 伯父の修輔は五十代前半で、がっしりとした体型だ。本人は豪胆に見せたがっているが、計算高く、手段を選ばないところがある。
「そうか。じゃ、早速なんだがな、また女を頼みたい」
 やっぱりそれかと、祐一は内心で呟いた。

「ただな、それが普通に素人女を抱きたいって話じゃないんだ。そんな事なら、他でも出来ると言われるんだよ、先方は。つまり、売春を半分商売にしているようなアバズレじゃなく、育ちが良くて身持ちの固い女がご所望ということだ」

 確かにハードルは高いが、祐一ならクリアできないこともない。
「そして、もう一つ。ベッドルームで一対一のセックスがしたいのではなくて、皆で酒でも飲みながら、女への色責めを余興として楽しみたいそうだ。どうだ、できそうか?」

 伯父が、グラスのウィスキーに口をつけた。祐一はその言葉に、少なからず驚いた。正気の沙汰とは思えない。
 これまでのパターンは、そのすべてが一対一でする密室の情事だった。だから、好きモノの女にハメ撮りビデオをネタに脅しをかければ、比較的容易に調達できたのだ。

「いや、難しいでしょう。ちゃんとした女は、そんな事させないし、何よりも複数の男たちに、顔を見られる訳だから」
「そんな事は、わかってる。だから、お前に頼んでるんだろうが」
 一転して、口調が不機嫌で威圧的なものに変わった。

 マインドコントロールの事は、伯父には話していない。しかし、次々と違う女をモノにしてくる手腕を期待されているのだろう。
「今回もてなす相手は、これまでのような普通の政治家じゃない。与党、いや政界全体の中でも、大物と言われるお方だ。だから、何としてもご満足いただく必要がある」

 そりゃ、あんたの都合だろう。つい本音を口に出してしまいそうになるのを、祐一はぐっと堪えた。
「それにな、たいそうストリップがお好きらしい。但し、プロのストリッパーにはもう飽きた。素人が恥らいながら、男たちの目にすべてを晒すのがいいそうだ」

 伯父自身の趣味でもあるのか、鼻息が荒くなっている。
「昨夜、お会いした席で、あの方はそうおっしゃった。だからワシは、この坪井修輔にお任せくださいとお答えした。祐一、お前には何としてでも、都合をつけてもらわなくてはな」

「しかし、仮に調達できたとしても、出席者に素性を知られてしまえば、本人たちの人生はメチャメチャになります」
 困惑した表情で、祐一が抵抗を試みるが、坪井は咳払いをして彼の発言を遮った。

「祐一、どうしたんだ。女どもがどうなろうと知ったことか。いつもそう言ってたじゃないか。お前に汚れ役を期待しているからこそ、康子の道楽にも金を出してやってる。それを忘れた訳じゃあるまい」
 伯父は水割りを啜りながら、狡猾そうな笑いを浮かべる。

 これまでにも何か逆らおうとするたびに、この事を盾にされてきた。罠にはめた女たちを消耗品だと思っていた頃は、遊ぶための金欲しさもあって、祐一も伯父の無理を受け入れてきた。大枠で両者の利害は一致していたと言ってもいい。

 だが、陵辱や暴力による支配が、相手の女性とその周囲に何をもたらすか。祐一は、美子がレイプされたらと考えることで、その重さを実感した。今となっては、母のダンスへの情熱や自分自身の都合を優先させ、彼女らの被害を軽視するわけにはいかない。

 しかし一方で、彼を変えてくれた美子の夢は、魅せるダンスを極め、母を超える踊り手になることだ。伯父からの経済的支援がなくなれば、ダンシング・ミューズは解散し、その実現は絶望的になる。
 美子は他人を犠牲にするくらいなら、夢を諦めると言うだろう。そういう女性だからこそ、祐一はその夢を何としても守ってやりたい。

「前から言っているように、ワシの目標は国会議員だ。できれば次の総選挙に出馬して、当選したい。それなりの手は既に打ってあるが、今回あの方に気に入られれば、党の公認を受けることがほぼ確実になる。それくらい、大きな意味を持つ接待なんだ」

 脂ぎった野心家の顔で、坪井は祐一に圧力をかけてくる。
「大臣のスケジュールに余裕が出来て、こちらにおいでになれるのは9月頃の予定だ。どういう形でもてなすかについては、そうだな、1週間以内にプランをもって来い。いいな」

 一方的にそう命じると、伯父はあくびをして眠いなと言った。それから思い出したようにつけ加えた。
「そうだ。康子のところは、ダンス教室じゃないか。素人ストリップなら、そこのダンサーにさせる手もあるな。筋のいいのが育って来たと、この前も嬉しそうに言ってたし」

 祐一の背筋に寒気が走った。相手の目を睨みつけたが、厚顔な伯父は動じる気配もない。ミューズの団員の提供を当てにして、請け負ってきた来た話に違いなかった。




「あなたは、自分だけの時間を楽しんでいます。そこは開かれた空間です。空は抜けるように青く、遠くまで見通せます。あなたは自由です。そう。あなたは、とても開放的な気分になっていきます」
 スタジオの中に、祐一の優しく深みのある声が響く。

 この発声は、ダンサーたちを催眠状態に導き、暗示を掛けているという訳でない。自然の音と言葉による、単なるリラクゼーション・サポートだ。しかし、祐一の声を心地よさをもたらすものとして刷り込んでおくのは、心に道をつけるという面では意味がある。

「あまりに気持ちがいいので、あなたは着ているレオタードを脱ぐことにします。それくらい、この空間は開放的ですがすがしい。あ、実際に脱がなくていいですよ。ま、無理に止めはしませんけど」
 軽いジョークに、ダンサーのクスクス笑いが応える。

「ゆったりとした時間の中で、あなたはすべてを脱ぎ捨てた姿で踊りたくなる。何かを身にまとっていた時より、体が軽やかに動く」
 フローリングの床に散った、色鮮やかな花びらのようなレオタード。その中には、当然ながら由真の姿もあった。

 祐一と正木たちが彼女を輪姦したあの夜、彼がホテルに戻ったのは明け方近く。正木と金田に延々と陵辱され続けた由真は、まさに失神寸前だった。金田によれば、後半は縄を解いても逃げようとしないばかりか、自分から交合を求めて来たという。

 正木と金田に機材一式を持たせて帰してから、女の記憶をすり替えた。由真が信じたいと願っている物語を、丹念に紡ぎ上げてゆく。
 ── 二人にとって、記念すべき初めての夜。美しさを賞讃され、愛を告白された。恋人の逞しい分身は、私を歓喜の高みに導く。私は愛の証を、何度も体内に受け止めた。祐一はとても情熱的で、まるで『彼が何人もいるかと思えるほど』激しく愛してくれた。

 セルフイメージに合った内容だからこそ、由真はそのストーリーを受け入れた。細かい暗示を与えなくとも、多少の矛盾は彼女自身の心が処理してくれる。人は、信じたいことしか信じない。心の摩擦を取り除き、背中を軽く押してやるだけでいい。

 無論、犯されてよがり泣いた感覚は、無意識の闇の中にアンカーとして残っている。それを呼び起こすキーワードに、「あなたは渇いている」という言葉を設定した。それをトリガーに使い、既に何度か三人で由真を嬲っているが、その記憶も都度すり替えを施してある。

「はるか向こうで、誰かがあなたのことを見ています。でも、とても離れているので、あなたが裸だと気づかないようです」
 由真は、スタジオの入り口近くの床に横たわっていた。遠目にも、幸せそうな微笑を浮かべているのがわかる。

 ためらう気持ちもあったが、伯父に差し出す生贄には由真を選んだ。ただ、素顔を晒させるのはあんまりなので、キャッツアイと呼ばれるマスクを着けることを承諾させた。坪井はそこは譲歩してはくれたものの、代わりにもう一人用意しろと言ってきた。

 祐一は考えを巡らせた。最近ほとんど構ってやれていないが、先方の条件に合いそうなのは矢口香奈しかいない。
 他人の意向に沿うことで、自分を受け入れてもらおうとする性格なのだろう。放っておかれても、黙ってそれを耐え忍ぶといった従順さが、香奈にはあった。祐一はその条件を呑んだ。

「遠くのその人とは、かなり距離が離れています。女か男か分からない。でも、あなたの体の美しさ、踊りの軽やかさに魅了されている。あなたは見事に、そして伸びやかに踊り続ける」
 香奈は、祐一の足元の近くに寝そべっている。久しぶりに彼女を輪姦した先週末の夜を、祐一は思い出した。




 香奈に暗示を施したのは、かなり前のことになるが、それは「痒み」を軸にしたものだ。
 トランスが発動する引き金は「大事なところが、痒くないかい?」という言葉。日常生活で妙齢の女性に、こんな失礼なことを言うヤツはいない。その意味では、由真の場合以上に安全なキーワードだ。

「スタジオでは顔を見てるけど、こうやって二人で会うのは、久しぶりだね。元気にしてた?」
 レストランで腰を落ち着けると、祐一はすぐにそう言って笑いかけた。香奈は目を伏せたまま、淋しげな微笑みを浮かべる。

 華奢な体つきに、淡い色のワンピースが良く似合っている。ダンサーとしては珍しく、胸がかなり大きい。確か、父親は大学教授で、母親が高校の先生だと聞いた。教育者の家庭で厳しく育てられた、たしなみ深い淑女という印象の女性だ。

 食事はフレンチ。しかし、彼女なりの不満の表明なのか、会話は盛り上がらない。デザートに口をつけた辺りで、祐一は例のキーワードを耳元で囁いた。香奈の華奢な体が、キクンと震える。必死に平静を装っているものの、既に気もそぞろな状態なのがわかる。

 店を出て、正木たちと合流した。記憶を改変された由真と違い、彼女はこれから何をされるかを知っている。今年の春先、香奈の羞恥心が薄れて来ていると感じた祐一は、三人掛りで犯しながら、これまでされてきた行為の一つ一つを教えてやったのだ。

 香奈は悲嘆に暮れ、泣き叫んだ。しかし、陰部丸出しの写真を突きつけられ、破廉恥なおねだりをするビデオの中の自分を見た時、その運命を受け入れた。祐一に抱いてもらうためなら、どんなに汚されても構わない。涙ながらに、彼女はそう誓った。

「ここが痒いんだろ。もう少しだからな」
 いつものシティホテルだ。上がってゆくエレベーターの中で、祐一はショーツの中に手を差し入れ、媚肉の合わせ目をなぞる。
「ぅうん・・・ぅぐぅ・・・」
 正木に唇を吸われている香奈が、切なげに身をくねらせる。

 部屋に入ると、三人はすぐに女を全裸に剥き上げた。
「すげぇな、こいつ。もうこんなに濡らしてやがる」
金田がショーツの股布を裏返しにして、女の頬に擦りつけた。
「お願いっ・・・痒いの! もうっ・・・もぉっ・・・」

 麻縄で後ろ手に縛り上げた。香奈の長いストレートの髪が、切なげに打ち振られる。
「はいはい、ちょっと待ってね。ほら、脚を広げて」
 部屋の隅から持ってきた椅子に、浅く腰掛けさせる。そのまま脚を大きく広げて両側の肘置きを跨がせ、膝のところで括りつけた。

 女の尻は、半ば座面から前にはみ出ている。香奈に限らず、ダンサーの股関節は柔らかい。大胆で卑猥なM字開脚だ。
「どこだ? どこか痒いんだ? ちゃんと言ってみろ」
 真正面からビデオカメラを構えた金田が、そう問い掛ける。

「アソコの奥が、痒いんです・・・ああっ、何とかしてください」
 うつむいたまま、小声で訴える香奈。乱れ髪が顔の前にかぶさっているのを、正木の手が荒々しく掴んで上を向かせた。
「そんな気取った言い方、誰が教えた? ちゃんと言わないか」

 野太い声だ。正木の恫喝には、かなりの迫力がある。
「は、はい・・・お、オ○ンコの奥が・・・ぁあっ、かゆいんです」
「で、どうして欲しいんだ? はっきり言うんだぞ」
「ふ、太いのをぶち込んで・・・掻きまわして・・・ください」

 祐一がバッグから、極太バイブを取り出した。香奈の情欲に潤んだ瞳が、うっとりとそれを見つめている。
「わかったよ。でも、痒いのはそこだけじゃない筈だ」
 微妙なタッチで、会陰部から下にゆっくりと指を這わせる。

「ここも大事なところだよな。ぼくらを受け入れるために」
 顔を伏せようとするのを、髪を掴んだ正木の手が許さない。
「意地を張らずに言ってごらん、香奈。こっちもだろ?」
 祐一の指が色素の濃いアヌスの周囲を、意地悪くなぞる。

「いやっ・・・お尻は、許して・・・そこは痒くなんか・・・」
「そうかな。前の穴より、むずかゆい筈だよ。ほぉら、堪らない」
 菊ひだに触れるか触れないか、ギリギリの辺りを撫でながら、祐一は目に力を込めて、女の瞳の奥を覗き込んだ。

「あぁん、ごめんんなさい。本当は、そこも・・・かゆいです」
 祐一の鳶色の瞳が光る。目を合わせた香奈の表情が、とろんと蕩けた。首をぐらつかせながらも、薄く膜のかかったような双眸が、祐一を憑かれたように見つめ返してくる。

「そうだよな。どこが痒いんだ。もう一度、言ってみて」
「お、お尻の穴の奥が・・・かゆいです。太いので・・・ぁあうっ」
 嗚咽がこみ上げる。正木が髪を離した。しかし、香奈の視線は魅入られたかのように、祐一の瞳から離れようとはしない。

「太い、って言い方だったっけ? それで、どうして欲しい?」
「ぶ・・・ぶっとい、ち、チ○ポで・・・掻きまわしてください!」
 香奈の鈍色の肛門が、きゅっと口をすぼめる。
「よく言えた。でも、そのためには、まず出すものを出さないとな。そうしないと、奥まで貫いてあげられないからね」

 正木は、既に浣腸液の準備を始めていた。洗面器に用意して来たグリセリン水溶液を入れ、大きな注射器のような器具で吸い上げる。香奈の怯えた目が、その動作に釘づけになる。祐一はあごに手を添えて、顔を自分の方に向けさせた。

「おねだりできたら、綺麗にしてあげるよ」
「でも、こんな・・・縛られてたら、おトイレに行けない・・・」
 祐一の瞳に再び囚われた香奈が、心もとなげに呟く。
「いいんだ。今日は、それもしっかり撮影してやるから」

 祐一の無慈悲な言葉に、香奈の表情が凍りついた。
「いやっ・・・それだけは、絶対にいやぁ!」
 唇がわななく。恐怖に引きつった頬に、祐一が軽く触れた。
「香奈のすべてが愛おしいんだ。その姿も、残しておきたい」

 浣腸するのは、初めてではない。アナルセックスも、何度か経験させている。ただ、排泄はトイレに行かせて、一人でさせてきた。
「金田が、洗面器でしっかり受け止めてくれるさ」
 香奈ののどから、絶望の慟哭が噴き上がった。




「ほら、もう痒くて痒くて、とても我慢できない筈だ」
 祐一が、手にしたバイブレーターのスイッチを入れた。覆う布ひとつない股間に、内股の方からゆっくりと滑らせてゆく。
「いやっ・・・でも、かゆいの・・・ううっ、堪らない」
 香奈の激しい息遣いが、切なさを増してゆく。バイブレーターの切っ先が、敏感な肉芽を捉えた。

「ぅぐうっ・・・あぁっ、お願い。前に・・・ぶ、ぶち込んでぇ」
「それだけかい。こっちの穴はどうされたい? 言ってごらん」
 極太バイブの切っ先が、淫らに開いた女陰の入り口を伺う。
「か・・・ぃやぁ、言えない・・・で、でも・・・うぐっ!」
 直径5cmの張り形が、濡れそぼった蜜壷を奥へ進む。

「前の穴の振動で、余計にこっちが痒くなってくるだろ?」
 肉ひだをこそぎ取るように、バイブを抜き差ししてやる。
「ぁううっ・・・香奈のお尻を・・・か、浣腸して・・・ください。でも、いやっ・・・するのを撮られるのだけは、いやぁ!」

 正木が、菊座にクリームを塗りつけた。そして、浣腸器の先をゆっくりと突き刺す。女陰では、祐一の持つバイブが暴れている。
「奥まで入れないと、こっちの振動のせいで漏れちゃうかもな」
 ピストンが押し込まれ、グリセリン溶液が直腸に注ぎ込まれた。

「・・・いやっ・・・くっ・・・ぁあっ、あっ・・・」
 息を吐くことで、衝撃を弱めようとしているのか。しかし、その吐息には安堵と、仄かな陶酔の響きが含まれている。
「たったの300ccだ。しばらくは、我慢できるよな」

 膣の奥まで埋め込んだバイブを、グラインドさせてやる。
「お願い・・・ぁあっ、何でもします・・・だから、撮らないで」
「どんな事でもかい? 実は、香奈を抱きたいって男がいるんだよ」
 バッグから取り出した青いビニールシートを、正木が椅子の脚を交互に持ち上げて、床の上に敷き始めた。

 脅しではなく、本当にここでさせる気だ。そう感じたのだろう。香奈の表情が恐怖にこわばる。顔色は真っ青だ。
「は、はい。抱かれます。だから、おトイレに早く・・・」
「それが、一人じゃないんだ。何人かで一緒になんだけど」

 愛する祐一を受け入れるため。そう思えばこそ、こんな恥辱にも耐えられるのに、見知らぬ男たちに抱かせるというのか。
「あ、そこにはぼくも同席するから、君にひどいことはさせない」
 香奈の心の動きを読んだかのように、祐一がフォローする。

「ぼくの香奈が、どんなに素敵な女か。彼らに見せつけてやりたい。自慢したいんだよ、君を。ね、いいだろ?」
 膨れた下腹から、低い地鳴りのような音が聞こえてきた。女の額には、脂汗がふつふつと浮いている。

「あうっ・・・どうにでもして・・・お願いです、早く・・・」
 周期的に襲って来る、刺すような下腹部の痛み。その感覚が次第に短くなる。祐一が、アナルプラグを手にした。バイブレーターは、牝穴に突き立ったままグイングインと首を振り続ける。

「ありがとう。嬉しいよ。でも、一人じゃ歩けないだろう。栓をしてから、だっこして連れてってあげよう」
 にっこりと微笑んで、香奈の頬にキスをした。
「祐一さん、それで許してやるんですか? 優しいなぁ」
 カメラを構えた金田が、片頬を歪めて笑っている。

「今日は、本当にここでさせてやりましょうよ。カメラを代わってください。俺が洗面器で受け止めますから」
 薄い眉毛の下の三白眼が、上目遣いに祐一を見つめてくる。
「何、バカ言ってんだ。大事な香奈に、そんなことさせられるか」

 金田が、またいつもの建前ですかという顔をした。
「じゃ、せめて何がしたいのか、本人の口から言わせて、それを撮っときましょうよ。香奈、お前はトイレに、何をしに行くんだっけ?」
 ビデオカメラは無情にも、M字開脚を正面から捉えている。

「いやっ・・・もう、もうダメなの・・・」
 女ののどから、悲痛なうめき声が漏れた。香奈には、金田が悪魔に見えている筈だ。嗚咽がいっそう高まる。
「何がダメなんだ。ちゃんと言葉にしてみろ」

 首を激しく振って拒む香奈。開きかけていた肛門がきゅっと閉じる。
「・・・うぐぅ・・・許して・・・ホントに、もう出そうなの・・・」
「だから、何が出そうなんだ? ちゃんとカメラに向かって言えよ」
 額だけではない。香奈の全身は、冷たい汗で覆われている。

「おい、金田、あんまりなことを・・・」
 祐一は止めようとしたが、女が排泄欲求に屈するのが先だった。
「う・・・ウ○チです。あぁ、死んでしまいたい・・・」
 悲痛な叫びをのどから搾り出し、女は泣き崩れる。

 だが、それでも金田は許さない。せせら笑いを頬に貼りつかせ、更に残酷な要求を投げつける。
「子どもじゃないんだから、普段はそんな言い方しないだろうが」
 性器の呼び名よりも、女としてもっと屈辱的なその言の葉。

「う、う・・・ウ○コ・・・あうぅ・・・ウ○コさせてください」
 のどの奥から搾り出すように、香奈は願いを口にする。
「もういいよ、香奈。よく我慢したね」
 祐一はプラグを肛門に捻じ込み、縄を解くように指示した。

「おい、金田。あまり勝手な真似するんじゃないぞ」
「すんません。でも俺、こいつみたいに上品ぶってる女を見ると、無性にいたぶってやりたくなるんすよ」
 金田は開き直った表情で、祐一に向かってうっそりと頭を下げた。




 あの時、排泄を願って泣き叫んだ悲惨な表情が、いま祐一の足元で仰向けに寝そべっている香奈の顔に重なった。今の彼女は、イメトレに没頭しているかに見える。数日経ってはいるものの、あの夜の荒淫がたたってか、少しやつれたような顔つきだ。

「あなたの体は美しい。そう、他の誰よりも美しい。だから、遠くから見つめる誰かを、あなたは魅了することができる。自信があるからこそ、すべてを見せることができる」
 祐一は、ダンサー全員に届くよう、声に張りを持たせた。

 香奈は、あれから三人の男たちと順に肛門で交わった。痛みを訴えたものの出血はなく、好色な政治家たちが肛交を望めば、十分に応えられるものと思われた。由真には、引き続き甘い夢を見ていてもらう必要がある。ちょうどいいバランスと言えた。

 何とかなる。いや、それで何とか乗り切るしかない。その想いに耽りながら、彼はリラクゼーションを収束させていった。目を開けたダンサーたちが、上半身を起こし始める。

「はい。そのままでいいから、みんなちょっと聞いて」
 スタジオの隅に置いた椅子に腰掛け、彼女らの様子を観察していた神碕康子が、立ち上って手を叩いた。
「定期公演のメインであり、ステージ終盤で踊る『ミューズの饗宴』の内容が、ほぼ決定したので発表します」

 場のざわめきが、一瞬で静まった。
「一昨年、昨年と部分的な上演でしたが、今年は特別クラスの人数も増え、新しい才能にも恵まれました。また、依頼していた編曲も、満足ゆく形に仕上がってきました。今年はすべてを踊ります」

 ミューズの饗宴 ── 神碕康子が舞踏集団ダンシング・ミューズを組織して以来の、彼女の悲願であり集大成。そして、これからのミューズにとって、看板演目になる筈の踊り。しかし何故かその言葉は、祐一の耳にはひどく不吉な響きを伴って聞こえた。




 由真と香奈、ふたりの美女が、淫欲に支配された男たちに供物として捧げられる。この続きは「性獣の生贄(2)」をお楽しみに。




このストーリーはフィクションです。登場する団体、人物等は架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。のぞき、盗撮、強姦、輪姦などは犯罪です。絶対に真似をしないでください。


「性獣の生贄」のH度:

達した 感じた 面白い

性別:

男性  女性

ひとこと(省略可):

 

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