官能小説 家庭内盗撮の妄想

官能小説

 

夫婦の夜の営み(4)

― 人妻嬲り、背徳の陵辱劇 ―



 カーペットが敷かれたリビングの床を、私は素足で足音を立てないようにしてベッドに近づいた。無言でいるためか、理恵さんの様子が目に見えて落ち着かなくなってゆく。

「・・・んぅん。・・・ねぇ。何か言って。あなた。あなたったら!」
 狼狽した声に、切なげな吐息が重なる。首をもたげて、こちらの立てる音を聞き逃すまいとする一方で、両ひざをなるべく近づけようとする仕草が可愛らしい。

 ドアの外から見た時に比べて、至近距離から見る女体は、匂い立つような艶めかしさだ。私の股間の一物が腹につくほど反り返って、トランクスを内側から突き上げてくる。痛くないようにと、私はズボンの上から向きを修正した。

 暖房のない廊下に比べ、室内はむっとするほどの熱気に満ちている。陰部を晒された全裸の人妻を、じっと見下ろしている自分。またしてもそれが、ひどく現実感を欠いた出来事に思えてくる。

 目元を覆う黒いアイマスク。ほんのりと紅に染まった頬。薄桃色の唇を半開きにして、絶え間なく熱い呼吸を繰り返す。形のよい鼻梁。すっきりとした頬の曲線。マスク越しにも美人だとわかる、気品ある顔の輪郭。

 なだらかな肩のシルエット。透明感のある皮膚に、程よく浮き出した鎖骨。胸の膨らみは、体の外側に心持ちこぼれ落ち加減で、その頂を淡いセピア色の乳うんが覆っている。乳首が痛々しいほどに尖っているのが、女の感じている証なのだろう。

 白い裸体が拘束されたベッドの足元で、気持ちを引き締める。少なくとも今夜は、夫が仕組んだことだとは気づかせたくない。私自身、過失から恥知らずな姿態を見られるという状況に、理恵さんがどう対応するのかを見てみたい。

「あなた? 私、怖いわ。・・・ね、どうして何も言わないの?」
 そこにいるのが夫に違いないと思うけど、本当にそうだろうか? 家に泊まった他の男性にこの姿を見られる。そんな恐ろしいことが、現実に起きるはずがない――、必死でそう思おうとしている心理が、声や口調ににじみ出ている。

「ローターで何度もイって・・・私、変になっちゃった。あの人に見られるかもと思ったら、余計に感じちゃって・・・」
 下腹の陰毛はまったく手入れされていないままで、股間から恥丘、さらに広範囲に渦を巻き、気ままな方向に伸びている。確かに、ハイレグ系の下着だとはみ出すに違いない。

 私は茂みに指を伸ばすと、恥毛にそっと触れてみた。陰唇の近くは、夫人本人の愛液でどろどろに濡れている。
「・・・さわって。オモチャじゃなく、直接、あなたのでイかせて」
 そのかすれ気味の声が、男の征服欲を妖しく刺激する。

 しかし、一方では触れてしまうのが惜しくもある。私の内なる彼女の偶像が、壊れてしまわないだろうか? こんな変態的な裸を目の当たりにして、もう二度と純な憧れは持てないだろう。いくつもの肉穴を持つ一匹の牝としか、見えなくなるだろう。

 私は無言のまま、陰核を刺激し続けている方のローターの表面に触れた。思ったよりも強い振動が伝わってくる。指の腹でそれを肉芽にぐいと押しつけてやると、夫人はのどを反らせ、媚びを含んだあえぎ声を上げた。

 両脚が力を失い、閉じるのを諦めたように投げ出される。腰の動きが、次第に激しさを増す。かがんで下から眺めると、やや開いた尻たぼの間に、焦げ茶色の排泄器官が垣間見える。恥ずかしい毛は、そこにも少なからず生えていた。

 最初のひと言をどう発したものか、私は迷っていた。悪役に徹するしかない。弱腰だと却って変なことになるし、これだけ破廉恥な姿を晒してくれている理恵さんに対しても、申し訳ない。自分の女にするくらいのつもりで臨むぞ、と腹を括った。




「想像してたより、ずっと毛深いですね。奥さん」
 息を大きく吸い、下腹に力を入れてから、思い切って口にした。スケベな中年親父の口調を強調したつもりだが、うまくそう聞こえたかどうか。瞬間、理恵さんの手足がピンと突っ張る。

「いやっ・・・どうして!・・・見ないで! 見ないで下さい!」
 パニックに起こした声が室内に響く。夫人は何とか脚を閉じ、侵入者の好色な視線から熟女の羞恥の花園を隠そうとするが、か細い手足は相変わらず自由にはならない。

 性戯用のベッドの拘束具が、部品同士ぶつかって金属的な音をたてる。後で高岡に確かめたところ、この夜のために、標準のマジックテープで閉じるタイプの簡易拘束を、本格的な皮製の枷に付け替えておいたらしい。

 アイマスクで覆われた顔を左右に強く振り立てることで、拒否の意思を示そうとする人妻。その頬は突然の恐怖にこわばり、恥ずかしさに真っ赤に染まる。いま起きていることが現実だと信じたくない。その思いが動作の一つ一つに感じ取れる。

「すげぇ格好! 奥さん、実はこういうのが好きだったんですね」
「いやっ! あっちへ行ってください! お願いっ!」
「そう言われても、こんな裸を見せられたら、とても眠るどころじゃないですよ。もっともっと見せてもらわないと」

 たっぷりと毒を含んだ声音でそう答えてから、ドアのすぐ外の高岡を振り向いた。打ち合わせはしたものの、本当に理恵さんの体を弄んでいいものだろうか。高岡は私の心配を察して、OKを表す印として両手の指で丸を作った。

「ああっ、どうして? ・・・お願いです。あなたは美子のご主人じゃないですか。こんな、ひどいこと・・・」
「私は、トイレに起きただけですよ。そしたら、リビングから声がして、中を見たら、奥さんがオマ○コ丸出しで転がされていた」

 突き放した言い方で、『偶然』を強調して説明してやる。理恵さんは身も世もないという羞恥の風情で、ついに泣き出してしまう。気の毒に感じる反面、私の中のサディストの血が、その姿を楽しみ始めている。

「奥さんの肌、とってもいい匂いだ」
 名前ではなく、『奥さん』という呼びかけを繰り返す。人妻の身でありながら、夫の友人に視姦されているという現実を、常に意識させておきたい。それが彼女の背徳感を、より一層あおるように。

 私は舌で湿らせた唇を、理恵さんの裸の肩口に押し当てた。
「ひぃぃ、な、何を? やめてください!」
 不意の接触が与えた衝撃と、しっとりとした柔肌の感触。そして、大人の女の体臭を楽しみながら、胸に向かって舌を這わせる。

「好きだったんだ。今日も服の上から、あなたの裸を想像してた」
 改めて口にすることで、本当に彼女に憧れていた自分を実感する。麓かららせんを描くように膨らみを登り、乳首に届く寸前で責めの矛先を逸らせる。女を焦らすための執拗な舌なぶり。




「そう言えば、高岡はどうしたんですか。寝室の方かな?」
「そうです。すぐ出てきます。主人に見つからないうちに、早くご自分の部屋にお帰りください」
 必死にこちらを欺こうとする姿がいじらしい。

 目隠しされている理恵さんにアピールするため、わざと物音を立てて寝室へのドアを開け、中を覗いたふりをしてみせる。
「あれぇ、いないようですよ。さっき、玄関のドアを開け閉めする音が聞こえた気がしたけど、外に出かけたんだな」

 侵入者を追い払おうと、とっさについた嘘が、あっけなく見破られてしまう。夫人ののどから、深い失望のため息が漏れる。
「ああぁ・・・違います。主人はすぐに帰ってきます。だから・・・何もしないで」

 そう懇願する間も、高岡のセットしたローターが彼女の股間を刺激し続ける。性感の源を意地悪く避けて周辺をねぶり続ける、夫ではない男の舌先。いくら理性では拒んでも、溶け出した官能が、引き締まった腰を淫らに躍らせる。

「何もしないでって言われても、これだけ丸出しだとね、奥さん。どう見ても、一発ぶち込んでくださいって事でしょう」
 本当にここまでひどい言葉をかけていいものか、ためらいは無論ある。だが一方で、感じたことのない種類の背徳感が、より過激な言葉なぶりに掻き立ててゆく。

「違います。そんなんじゃありません。主人が・・・主人が・・・」
 嗚咽に呑み込まれて、それ以上は言葉にならない様子だ。
「いずれにせよ、そう時間はないようですね。先ずは、写真を撮っておくかな」

 私の言葉に夫人は息を呑み、全身がこわばる。再びパニックに陥った声で、
「写真なんてっ・・・そんな恐ろしいこと、やめてっ。お願い!」
「なら、手早く一発ぶち込んでもいいですか? こんなものより、本物が欲しいんでしょう?」

 とっくに気がついていたことを強調するために、陰唇のはざまに消えている細いコードの先を持って、つんつんと引っ張ってやる。そのたびに振動部の位置が、牝穴の中で微妙に変わるのだろう、声音の違うあえぎがのどをついて出て来る。

「美子に・・・言いつけます。お願いですから・・・」
「何と言いつけるんです? 私が夜中にトイレに起きてみたら、こんな淫らな姿のあなたがいて、私を誘惑して来たのに」
「そんな、違います! 誘惑だなんて・・・」

「とにかく、証拠写真を撮りましょう。確か、バッグに入れて持って来てたはず・・・」
 持参したカメラで撮ると強調しておいて、書斎に取って返した。リビングのドアのすぐ外で、一部始終を見ていた高岡と二人で、部屋の中に入る。

「すまん。いくら何でも下品過ぎたろうか」
「いや。もっと激しい言葉でいじめてもらってもいいくらいだ。お前に任せるよ。理恵もすごく感じてるし」
 彼もまた、声に隠し切れない興奮がみなぎっていた。




 あらかじめ操作方法を確かめておいたデジカメを手に、リビングに戻った。理恵さんは、頬をベッドに押しつけるようにして、顔を背けている。しゃくり上げている様子が痛々しい。

 シャッター音が室内に響く。一眼レフに比べて比較的小さな音だが、そのたびに夫人の体に震えが走る。ひざを引き締め、ひじを胸に寄せて、夫以外の男には決して見せない体の部位を、レンズから隠そうとする。しかし、拘束された四肢ではそれもかなわない。

「奥さん、すげぇ毛深いから、オマ○コが隠れて見えないな」
 一歩踏み出して、股間に手を伸ばす。大陰唇の外側に親指と人差し指を置き、ぐっと女性器をめくり広げる。肉汁に濡れたピンクのひだが左右に開いた。

「・・・いやぁ! お願いです。そんな所、見ないで・・・」
 M字開脚とは違うので、両脚の角度は90度くらい。尿道口やアナル、牝穴の奥まで、はっきりと見えないのが残念だ。それでも、美女がお仕置ベッドに磔にされている様子はしっかりと撮れた。

 白磁を思わせる色合いの太ももを、優しく撫ぜてみる。妻とはまた違ったきめ細やかな肌ざわり。香水の淡い薫りと、女陰から立ち昇る媚臭。私は下腹部に顔を寄せ、人妻の花園を目で指で舌で鼻で楽しみつつ、デジカメに収めてゆく。

 女の部分には、まだ触らない。それはもっと後の楽しみ。できれば、本人におねだりさせたいが、初日からは難しいだろう。今日でなくても、いずれ機会はある筈だし。

 


「じゃ、そろそろ目隠しを外して、撮ってやろうか」
 連続したシャッター音を浴びながら、低く鳴咽を繰り返していた理恵さんが、素顔を記録される恐怖を意識して頭をもたげる。
「えっ? いやです・・・目隠しを取るのは、絶対にいや!」

 ここで時間をかけるのは得策じゃない。そう判断した私は、目隠しを素早くむしり取った。
「ああぁ・・・どうして・・・」
 絶望的な響きのこもった声が、夫人の口をついて出る。

 マスクの下は、ぐしゃぐしゃの泣き顔。拘束される前に、化粧は落としていたのだろう。眩しさに細めた目元から涙があふれている。頬は濡れ、鼻はピエロのメイクのように赤い。私は、普段の澄ました表情との落差に、さらに興奮を覚えた。

「お願い。やめてください。主人のお友達なのに、こんな事をして恥ずかしくないんですか?」
 尚も振動を続ける二つのローターの刺激に抗いつつ、憎悪を宿した漆黒の双眸で、理恵さんは私を睨みつける。

「恥ずかしいのは、むしろ奥さんの方だと思いますけどね」
 演技の部分もある。しかし、目の前の裸の女を辱めてやりたい願望が、心を支配し始めてもいるのも確かだ。私は、ファインダーを覗かずにいきなりシャッターを切った。

「ああん・・・いやっ!」
 フラッシュの光が羞恥を掻き立てるのか、彼女は慌てて顔を斜め上に背けようとする。しかし、体の向きが固定されているため、いくら首を捻じったところで、少なくとも横顔は写ってしまう。

 女の股ぐらと顔が同時に写る構図で、足元の側から何度もシャッターを切る。左に首を捻れば左側から、右に顔を逸らせば右側から、執拗にレンズで追いかける。この底意地の悪い鬼ごっこの中で、夫人の泣き声が絶望的な響きを帯びてくる。

 高さが直径の2倍近くあろうかと思えるほど、淫らに突き勃った乳首。十代の娘の肌の躍動感こそ失われつつあるが、今にもとろりと溶け出しそうな乳房の感触。そして、透明感のある肌に浮かぶ、真新しい腋毛の剃り跡。

 顔出し状態で恥部の写り込んだ写真を、満足できる枚数だけ撮り終わると、私はカメラを置いて、嫌がる夫人に再びアイマスクをさせた。一時的に扉の陰に身を隠していた高岡が、これで奥さんに気づかれずに覗き見ることができる。

「今夜だけじゃないからね、奥さん」。
「・・・ど、どういう意味ですか?」。
 おののきに細く震える声。私は、ベッドの脚の側に座り込み、内股に唇を近づける。気配を察して、女の体が硬くこわばる。

「わかってるでしょ。こんな恥ずかしい姿を見られて、写真まで撮られて・・・」
 舌をゆっくりと、ひざの辺りから上に向けて這わせてゆく。その行く先を怖れるように、夫人の艶っぽい大腿に新たなおののきが走る。

「他の誰かに見せたっていいんですよ、この写真。目線無しで、そういう雑誌かインターネットに投稿したっていい。本当はそんな事したくないけど、奥さんがどうしても嫌だと言うんなら」
 舌がついに、股の間に行き着く。愛液の匂いにむせ返りそうだ。

「・・・ああぁ、お願いです。それだけは・・・許して・・・」
 切れ切れな哀願の言葉。女としての身の破滅が、まざまざとイメージされるのだろう。泣き声はいっそう激しく、胸の奥から絞り出すような痛みを帯びてくる。しかし、私はなぶる言葉を止めない。

「奥さんは美人だから、きっとすごい評判になりますよ。ご近所からも後ろ指を差されて、変態女と笑われて・・・」
 知り合いの美しい人妻、その汁だくの陰部を舐め回しながら、卑劣な辱めの言葉を次々と投げかけてゆく。何という嗜虐の快感。

「今度、こちらに来た時は、二人だけで会いましょう。外で、恥ずかしい事をたくさんしてあげますよ。ノーパンとか、外で裸でヤるとかさ。奥さん、ホントはそういうのが好きなんじゃないの?」
「いやぁ・・・違います。私は、そんな女じゃ・・・」

 肉芽を刺激するローターから、固定したテープをゆっくりと剥がす。
「こりゃまた、でっけぇクリトリスだ!」
 わざと野卑な言い方で、羞恥を一層あおる。実際、子どもの小指の先ほどもあろうかというサイズの陰核が、恥毛の間で真っ赤に充血している。

「ずっと、ローターにやられてたんなら、こういうのはどう?」
 こってりと唾液を含ませた舌で夫人のクリトリスを、最初は軽く、次第に激しく突つき、舐め、含み、吸い、こね回す。

 器具による単調な刺激に、半ば麻痺し始めていた官能。それがとろーりと溶け始めて来た感触があった。私は陰毛に口とあごを埋めたまま、理恵さんの顔を見上げる。

「ううぅ・・・やめてぇ。お願いぃ」
 相変わらず泣いてはいる。しかし、悲しみや屈辱とは違う何かが、その表情に兆し始めているように見えた。彼女は少しずつ、この状況を受け入れようとしているのか?

 私は、ここぞと責めに拍車をかける。膣内からもう一つのローターを引っ張り出すと、代わりに二本の指を深く埋めてやる。ひだの一枚一枚が、皮膚に吸いついてくる感触。あのキュートな理恵さんが、こんな獣の穴を持っているなんて。

 親指の腹でクリトリス、唇と舌で左の乳首、もう一方の掌で右の乳房を丹念に愛撫し、同時に四つの急所を責めなぶる。
「うぐぅ・・・いやっ・・・いやです」

 体の内奥から押し上げてくる快美感を、奥歯を噛み締めて耐えようとする理恵夫人。しかし、絶え間なく受け続けたローターの振動の名残りと、止めを刺すかのような指と舌の動きに、股はしどけなく開き、無意識に指を奥にいざなう腰の蠕動が始まる。

「奥さん、イッていいよ。オモチャだけじゃ味気なかったろう?」
「・・・もう・・・もう、ダメぇ・・・ミ、ミーコ、ごめんね」
 目の前に投げ出された妻の名前に、一瞬のためらいが走る。確かにこれは裏切りには違いない。しかし・・・。

 おとがいをのけぞらせ、女体が弓なりに反り返る。
「イクって言え。ほら、イクって言うんだ!」
 私は、頭に浮かんだ妻の事を忘れようと、激しい言葉をぶつける。背後からの高岡の視線を、思わず忘れてしまうほどの興奮。

「あっ・・・ああぅ・・・そんな事、言えません」
「いつも、旦那にしてもらう時のように、でかい声で言ってごらん」
「そんなこと・・・いやっ・・・でも・・・ああぅ・・・イクぅ!!」

 押し寄せてくる快感に、思わずそう叫び、指の根元を二度三度と締めつけてくる肉ひだ。私はさらに、目の前の極限まで膨らんだ乳首を甘噛みしてやる。
「ああっ、許して・・・またイキます。イクっ!」

 快感をとことん貪り尽くそうとする姿には、着衣の時のやや少女めいた雰囲気は最早ない。キュートな体つきは元のままだが、肉の悦びを知り尽くした貪欲な牝の素顔がはっきりと見て取れる。

 性衝動が、私の中で暴走を始めようとしていた。この場でこの女を犯したい。指ではなく、股間の怒張をぶち込みたい。限界を超えた刺激的な展開に、ずっと勃起し通しのペニスが、さっきからしきりにそれを願っている。

 その衝動に、思わず身を任せそうになる。しかし、私はわずかに残った意志を振り絞って、廊下の方を見た。興奮した高岡の目。だが同時に、自分の妻を気遣ってもいる目。私自身、やがて高岡に妻の美子を『見せる』時、あんな目をして見守るのだろうか?

 ぐったりと弛緩して、アクメの余韻に浸っている理恵さんの姿。
「旦那には、内緒にしておくよ。奥さんは寝る前に、夜中でも遠慮せずにトイレを使えって、俺に言ったろう。あれは、この姿を見て欲しいって暗示だったんだな」

 力が入らないのか、彼女は弱々しくいやいやをする。
「奥さんが旦那に話してもいいけど、その時は、さっき撮った写真を俺がどうするか・・・、わかってるよね」

「・・・いやぁ・・・」
 羞恥と屈辱に打ちひしがれたあえぎを楽しみつつ、私は壁の時計を見上げた。リビングに入って約20分。これ以上、高岡の帰りが遅れるのは不自然に過ぎる。

 生で膣内に出すのはタブーだが、口にならぶちまけてもいいのでは? そんな鬼畜な考えも浮かんだものの、初回からではあまりに卑しい気がした。加えて、高岡の仕組んだ陵辱劇は、既に理恵さんの心に大きな負荷を与えているに違いない。

 こういう調教は、ゆっくり反応を確かめながら、慎重に進めるに限る。自分の妻に対してそうしてきたように、この女にもきっとその方がいい。雲で月が隠れた時の人狼のように、急速に理性を取り戻しつつ、私は考えた。

 ローターを二つ、それぞれの位置に戻して、元の強さに近づける。熱く溶けた蜜壷の奥にそれを指で押し込む時には、さすがに未練が湧いた。私がこの粘膜の感触をペニスで楽しむ時は、妻が高岡に犯される時かも知れない。

 周囲を見回して、すべてが元通りになっているのを確認する。高岡とはグルなのだから、そんな心配はいらなそうだが、彼がそれに気づかないことで、夫人に芝居だと察知されてはならない。

 私は、改めて理恵さんの裸体を見下ろして、彼女への憧れが砕けたろうかと自問した。不思議なことに、アクメを貪り尽くす姿と声を眼前にしても、好きだという感情、憧れる心、大切に思う気持ちに変りなかった。そのことに、私はとても安心した。




「これで、すべて元通り。くれぐれもバレないように気をつけて」
 それだけ言い残すと、デジカメを持って部屋を出た。扉のところで待ち受ける高岡が、無言でうなずきかけてきた。怒っているというのではないが、かなり不機嫌な気配がする。

 書斎に二人して入ると、すぐに謝った。
「すまん。やりすぎた」
「いや、問題ない」
 この短いいらえに、高岡の複雑な感情が凝縮されているようだ。

 しばらく無言。外から帰ってくるのが、あまりにすぐだと怪しまれると考えて、5分ほど待つ。その間も何とはなしに気まずく、ほとんど会話はない。二人ともこの初めての経験に、どういう顔をして相手と接するばいいかわからない感じだった。

 沈黙の時間をやり過ごして、高岡はドアを静かに開けて廊下に出て行く。右手のリビングから、女の押し殺した忍び泣きが漏れてきた。続いて、玄関の扉を開け閉めする音。いかにも外から帰ってきたというように聞こえる。上手いものだ。

 部屋の前を通り過ぎてリビングに向かう高岡の横顔に、冷静な奴にしては不似合いな、性欲のたぎりが感じ取れた。自ら望んだこととは言え、妻が他の男になぶられて平静でいられるはずもない。彼の屈折した愛欲の儀式を、今度は私が観察する番だ。

 夜は長く、まだ空が白む気配もない。




 危ういところで、シナリオを外れずに済んだ私。高岡の心中は、察するにあまりあり。この続きは夫婦の寝室(5)で、お楽しみ下さい。  




このストーリーはフィクションです。 のぞき、盗撮は犯罪です。絶対に真似をしないでください。